私は昔、正義の味方になりたかった。
女の子はみんな、リカちゃん人形やままごとが好きだったが、私は戦闘ものが大好きだった。
悪をやっつける！というよりも強いものに立ち向かう[勇気]が好きだった。
何が悪くて、何が正しいのか？を考えさせられたアニメがあった。
それゆけ！アンパンマンだ！
ちなみに私は、アンパンの中では
バイキンマンが一番好きだ。
『正義の味方は主役のアンパンマンだよ』
と思われるかもしれないが
それでも…私は、バイキンマンが好きだ・・・
友達がたくさんいるアンパンマン。
でもバイキンマンには仲間がいない。
同じ星のドキンちゃんにだって
裏切られたりする。（笑）
自分を「俺様」と呼び、俺様専用の秘密基地を作って、いくら負けようが、懲りずにまた
戦おうとするしつこい登場が、なんとも応援したくなった。負けてばかりいたけどね。
それでもバイキンマン。いくらやられても、
死んではいないよね。ポジティブだしね。
ある意味強いよね。
バイキンマンと呼ばれていることが私には可哀想に感じたくらいだ。
アンパンマンは困っている人に躊躇なく
顔の一部を差し出すことができる。
ジャムおじさんという強力な味方がいるからだ。
偽善ともとれるその行動は、新しい顔を作ってもらえるジャムおじさんという［保証］があるからだろう。
こんな話を、私は、ある人にしたことがある。
するとその人はこう言った。
「最強なのはジャムおじさん」
その言葉に、私は、『そうか本当に強かったのはジャムおじさんなんだ』って思った。
私は自分の生きてきた現実を重ね合わせ、
過去を振り返った。
生きるために必要なのは、そう。安心なのだ。
誰かを、頼れたり、保障してくれること。そんなジャムおじさんのような存在が
世の中には必要なんだと思う。
ジャムおじさんがいれば、生きていく道が作られる人がいる。
道が開けたり希望が持てたり・・・。
安心の土台が作られれば、あとは自分を信じる力をどれだけ強く持てるかだ。心が正しいと思えば、競わなくたって正しい決断ができる。
逆境も受け入れられる。
そんな心の在り方を育めるんじゃないか。
バイキンマンをバイキン呼ばわりして戦うことが本当の正義と言えるのか？
正義と悪の間に、割って入れるのは、もしかすると思いやりなのではないか。
強いのは思いやりの心じゃないのか・・・
ジャムおじさんが焼いてくれるアンパンマンの顔は最強だ。愛情も詰まっているだろう。
一口、バイキンマンにも、分けてあげられたら…
アンパンマンとバイキンマンは友達になれるんじゃないか・・・。子供ながらに感じた気持ちを思い返していた。
ジャムおじさんの様な存在がいなければ
誰でも道を踏み外す可能性があるってことを
アニメを通して考えさせられる。
私がバイキンマンを好きな理由が少しわかった気がする。。
スッキリしたのでこのあたりで…
バイバイキーン。
